~最新ニュースから~粉薬の誤調合 検知4秒 赤外線分析で

1回の服用量ごとに分包された粉薬の成分を4秒で判別し、調合の誤りを検知できる装置が今春にも、製品化される。

就実大学(岡山市)の薬学部の教員が立ち上げたスタートアップ、ウィズレイ(同)が開発した調剤支援装置で、薬に光を当てて反射率を分析する。

小児科など粉薬の処方が多い病院や調剤薬局向けの需要を見込んでおり、薬剤師の業務負担の軽減に役立つという。

1回の判別は4秒程度

「コナミル」と名付けた装置は幅と奥行きが共に21センチで、高さは15センチ。重さは1.2キログラムと持ち運びを考えられた設計。

本体の上部に調剤済み粉薬の分包を挟み、赤外線を当てて、分包内の粉薬が反射した光を波長ごとに分けて反射率をセンサーで計測する。

1回の判別は4秒程度で済むという。

混合比率の判別も可能

本体には7インチのタッチパネルを搭載し、画面に触れるだけで患者ごとの処方箋データを表示できる。

調剤が間違っている場合には「適合しません」とのメッセージを出すほか、正しい薬の候補を表示。

複数の粉薬が混合している場合でも、混合比率の違いを判別できるという。

本体に小型コンピューターを内蔵しており、LAN(構内情報通信網)ケーブルで病院や薬局にあるシステムと接続して使うことで、処方箋データもすぐに更新することができる。

納品先に合わせてデータベースを提供

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を活用し、2019年12月から岡山県内の調剤薬局5店舗に順次、納入して試験運用を開始。

県内の病院にも設置予定で、今春まで使い勝手を試す予定。

ユーザーからは「薬剤師が少ない場面では安心感につながる」との感想が来ているという。

価格は未定で、調剤する粉薬は3000種類程度あることから、納品先に合わせてデータベースを提供する。

安全・安心・確実な調剤で負担軽減へ

現在は大半が調剤後の分包の見た目や、計測した重さの違いで確認しており、ウィズレイが行った調査では、7割以上が監査や判別で誤っていないか、少なくとも不安を抱えながら担当していることが分かった。

装置を導入することで安全・安心・確実な調剤が可能になれば、一人であっても不安を抱くことなく業務を遂行でき、確認作業に費やす時間が短縮できれば、業務負担の軽減にも繋がってくるだろう。